そんな話題の映画ですが、観る前に原作を読んでみました! この記事を読んで、映画を観に行くかどうかの判断材料にしてもらえたらと思います! 『こんな夜更けにバナナかよ』原作の基本情報; 内容; 感想; 映画化への期待値 渡辺 一史 『全身の筋力が徐々に衰えていく進行性書籍のタイトルは、夜中にいきなり「バナナが食べたい」と言い出した鹿野に対して、ボランティアの一人が心に浮かべた感想から取られた。鹿野の自由奔放な性格の象徴として紹介されるエピソードであると同時に、第35回『 こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち (文春文庫 わ) 楽天 12月全国公開の映画『こんな夜更けにバナナかよ』は、2002年8月に42歳の生涯を閉じた筋ジストロフィー患者の鹿野靖明さんとボランティアたちの交流を描いた実話に基づく物語だ。北海道札幌市でボランティアたちに支えられながら「自立生活」を貫いた鹿野さんを、北海道出身の人気俳優・大泉洋が独特のユーモアを醸し出しながら演じている。笑ったり、ほろりとさせられたりしながら、障害や介助について考えるきっかけを与える “入り口” としてはいい作品だ。だが、映画の「原作」は、もっと複雑で濃密な人間模様を掘り下げることで、障害者の自立とボランティアのかかわり方を模索したノンフィクションだ。印象に残るのは「わがまま」で強烈なキャラクターの鹿野さんと若いボランティアたちの葛藤で、「美談」とは程遠い。渡辺一史さんが取材と執筆に2年半かけた同作は03年北海道新聞社から刊行され(13年に文芸春秋社から文庫化)、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。『こんな夜更けにバナナかよ』というタイトルは、深夜に「バナナを食べたい」と言い出した鹿野さんに対して、その晩、泊まり込みの介助に入っていた学生ボランティアが「いいかげんにしろ!」との思いでつぶやいた言葉から取った。そのボランティアは、そうつぶやく一方で、常に「あれしろ、これしろ」を容赦なく要求してくる鹿野さんの “たくましさ” にも圧倒され、いつしか怒りが消え去ったそうだ。「もともと障害や福祉の問題に興味があったわけではない」と渡辺さんは言う。フリーランスで地元企業や自治体のPR誌、パンフレット制作などで生計を立てていたが、書きたいという大きなテーマを見いだせないまま、このままライターとして生きていけるのかと漠然とした不安を抱えていた。ある日、知り合いの編集者から鹿野さんを取材してみないかと持ち掛けられた。興味をかき立てられたのは、最初に資料として目を通したボランティアたちの何十冊にもおよぶ「介助ノート」だった。それぞれの個性が浮き上がり、月並みな「感動ストーリー」ではとらえきれない感情があふれ出していた。鹿野さんの「エゴ」に付き合い、時には不満を抱えながらもボランティアをなぜ続けるのか。また、24時間他人の介護を必要とする「自立」とはどんなものなのか。2000年初夏、鹿野さんとボランティアたちへの取材が始まった。18歳で車いす生活となった鹿野さんが障害者施設を飛び出して自立生活を開始したのは1983年、23歳の時だ。当時は障害者のための在宅福祉制度など皆無に等しい時代だったため、自ら募集したボランティアたちに、介助の仕方を教えながら綱渡りのような生活を送る。以後、約20年にわたって、鹿野さんの自立生活を支えたボランティアたちは、大学生を中心に総勢500名以上におよぶ。渡辺さん自身、時に「助っ人」として介助に加わりながら、何十人ものボランティアたちに取材を重ねた。ボランティアを続ける理由はさまざまだが、それまでの生き方に満たされず、「何か」を求めて鹿野さんと関わるようになった人たちが多かった。時には鹿野さんから「もっと前向きに生きましょう」と励まされた人もいて、「一体どちらが『支える側』でどちらが『支えられる側』なのか分からなくなった」と言う。鹿野さんの生きざまから大きな影響を受けた若者は数え切れない。また、医学部に入り直して医師になった人など、福祉や医療、教育の現場で活躍している人も数多い。渡辺さんは1作目の『バナナ』で大きな評価を得たものの、次作の刊行までには長い時間を要した。2011年、取材、執筆に8年を費やした『北の無人駅から』を北海道新聞社から刊行、サントリー学芸賞、地方出版文化功労賞をはじめ数々の賞を受けた。自ら「第2の処女作」と呼ぶ同作は、小幌(こぼろ)駅(室蘭本線)、茅沼(かやぬま)駅(釧網[せんもう]本線)など七つの無人駅を起点に、北海道の現実に肉薄したノンフィクションだ。人々の生きざま、地域コミュニテイーの盛衰を通じて、農業、漁業、自然保護、観光、過疎、限界集落、市町村合併、地方自治など日本全体が抱える問題がリアルに浮かび上がってくる。名古屋生まれで、中学、高校時代を大阪で過ごした渡辺さんは、倉本聰脚本のドラマ『北の国から』や、高倉健が北海道警察の刑事を演じた映画『駅 STATION』を見て、北海道の景色に憧れを抱いていた。そして1年浪人して北海道大学に入学。以来、30年余り北海道を拠点としている。「北大を選んだのは“ムツゴロウ”さん(動物との交流を描くエッセーで著名な畑正憲)の影響を受けて、獣医師になりたかったから」と渡辺さんは言う。「でもキャンパス雑誌の編集にはまって大学にはほとんど行かなくなり、結局中退しました」編集の面白さに夢中になる一方で、北海道の自然を満喫していた。「大学に入るとすぐバイクの免許を取って、北海道中を旅しました。当時の“ミツバチ族”の一人だったんですよ」。1980年代から90年代の北海道は道内外からバイク旅行者が集まり、エンジン音を響かせて走りまわることから「ミツバチ族」と呼ばれていた。“ミツバチ”だった渡辺さんは、バイクで旅する際には、宿泊費を浮かすため道内各地に点在する無人駅の宿舎に寝袋を敷いて寝ることが多かった。『バナナ』が完成した後、自らに課したテーマが、この「無人駅」と「北海道」だった。さらに、2作目も東京の出版社からではなく地方出版から出したいという「意地」 があった。「20代でライターになった時、東京に拠点を移すかどうかは頭を抱えるくらい大きな問題でした。1作目で賞をいただいた時も、周りから“本物の仕事”をしたいなら東京に出てこないとダメだよと散々言われた。その時も迷いましたが、ノンフィクションを書くために東京に出る必要はない。身の回りに誰も書いていない日本の“根っこ”の問題が凝縮している。キー局で流れるようなニュースではなくても、東京にいると見えない問題がより凝縮されて見えてきますから」最新作『なぜ人と人は支え合うのか』(ちくまプリマー新書、12月10日発売)では、『こんな夜更けにバナナかよ』から15年を経て、再び「障害」「福祉」をテーマにしている。執筆のために新たな取材を重ねたが、「たかが新書1冊書くのに丸5年もかかりますかね?」と周囲から言われるそうだ。新書を書き下ろす際に避けて通れなかったのは、2016年の「やまゆり園障害者殺傷事件」だ。神奈川県相模原市の障害者施設で、元職員の植松聖(さとし)が19名の障害者を殺害、27名に重軽傷を負わせたショッキングな事件だった。植松被告に接見した最首悟・和光大学名誉教授などへの取材を通じて、「障害者なんていなくなればいい」と供述したとされる植松被告のような心理は、多くの人の心にも潜むのではないかと問い掛ける。「障害者って、生きてる価値あるの?」「なんで税金を重くしてまで、障害者や老人を助けなければならないの?」―今日ネットの世界では、このように素朴で露骨な問いが渦巻いている。「でも、障害者や老人は、ただ助けられるだけの存在なのでしょうか。障害者や老人の存在が、逆に社会を助けている面がたくさんあるはずです。現に私自身、『鹿野さんがいてくれたおかげで、今の自分がある』と感じている人間の一人ですし、鹿野さんに限らず、多くの健常者にそう思われている障害者は、数え切れないくらいいるはずです」鹿野さんは、「どんなに重い障害があっても、地域で普通に生活できるような社会にしたい」という思いを貫いた人だった。その際重要なのは、「従来の『自立』という言葉の意味をひっくり返すような主張を込めていた」ことだ、と渡辺さんは言う。「従来、自立とは『他人の助けを借りずに、自分で何でもできること』を意味しています。でも、そうではなくて『自分の人生をどうしたいかを自分で決めること、そのために他人や社会に堂々と助けを求めることだ』と、自立の意味を180度転換してくれたのです」日本では、「人に迷惑をかけないこと」が強固な社会的規範となっている。そのために、悩みや苦しみを誰にも打ち明けられず、人に助けを求めることもできずに孤立してしまった人は、健常者にこそ多いのではないかと渡辺さんは言う。「鹿野さんの一見、『わがまま』に思える生きざまから大きな影響を受け、生き方を変えられた人はたくさんいます。また、多くの障害者が地域に出ることで、今日のように在宅福祉の制度が充実し、例えば駅や施設のエレベーター設置など、街のバリアフリー化も進みました。今は若くて元気な人たちだって、いつかそのありがたみを実感する時が必ず来るはずです」15年で3冊の書き下ろしというペースは、驚くほど遅い歩みに思える。だが、相手との信頼関係を築き上げる丹念な取材は、必然的に長い時間を要する。取材費は「常に自前・自腹が原則」だと言う渡辺さんは、今でも主に無署名のライターとしての仕事で生計を立てている。取材で上京することも多いが、拠点はあくまでも北海道だ。「次はまた、『北の無人駅から』のように、地方の問題と取っ組み合うような取材がしたい。また、これから始まる植松被告の裁判の行方も気になりますし、私にとっては福祉・医療や介護の世界も一生のテーマです」「書きたいテーマは山ほどある」という渡辺さんは、かつて鹿野靖明さんと出会った頃の悩めるライターではない。そのこと自体が鹿野さんから受け取った一番大きな「遺産」かもしれない。ニッポンドットコム編集部/板倉 君枝(取材・構成)、土師野 幸徳(写真)バナー写真: ノンフィクションライターの渡辺一史さん(2018年11月東京・港区)
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